WBC世界ライト級王座決定戦 ラモント・ローチ対ウィリアム・セペダ
(写真左より)ラモント・ローチ、ウィリアム・セペダ、レイモンド・ムラタラ、ロブソン・コンセイサン
万能型技巧派 vs KO率79%の強打者
オッズは5対4 ローチ有利
シャクール・スティーブンソン(アメリカ)の手を離れて空位になっていたWBC世界ライト級王座の決定戦。ラモント・ローチ(30=アメリカ)は元WBA世界スーパー・フェザー級王者で、ウィリアム・セペダ(30=メキシコ)は元WBC暫定世界ライト級王者。実力者同士がベルトを争う。オッズは5対4、わずかにローチ有利と出ている。
Gデービスと引き分けて評価を上げたローチ
ローチはアマチュアで数々のタイトルを手にしたあと2014年4月にプロに転向。24歳のときにジャメル・ヘリング(アメリカ)の持つWBO世界スーパー・フェザー級王座に挑んだが、このときは完敗を喫した(12回判定負け)。これが過去唯一の敗北だ。2023年11月にはエクトル・ルイス・ガルシア(ドミニカ共和国)を下してWBA世界スーパー・フェザー級王座を獲得し、初防衛にも成功した。このころは知名度も評価も決して高いとはいえなかったが、昨年3月にWBA世界ライト級王者のジャーボンテイ・デービス(アメリカ)と引き分けて株を上げた。次戦ではさらに体重を上げてイサック・クルス(メキシコ)の持つWBC暫定世界スーパー・ライト級王座に挑戦。この試合も引き分けに終わっている。最良の結果こそ出なかったが、これら直近の2戦でローチの名前は広く知れ渡ることとなった。
パンチ力に物足りなさはあるものの攻防両面の戦力は比較的バランスがとれており、相手にとっては崩しにくいタイプといえるかもしれない。ニックネームは「The Reaper(死神)」。戦績は29戦25勝(10KO)1敗3分。
再起戦に臨むサウスポーの攻撃型セペダ
対照的にセペダは34戦33勝(27KO)1敗の戦績が示すとおりのスラッガーで、かつて15連続KO勝ちをマークしたこともある。2022年以降は強豪との対戦が数多く組まれたが、元世界王者のレネ・アルバラード(ニカラグア)、元世界2階級制覇王者のジョセフ・ディアス(アメリカ)、世界挑戦経験者のメルシト・ヘスタ(フィリピン)らを撃破。約2年前には元IBF世界スーパー・フェザー級王者のテビン・ファーマー(アメリカ)にも勝ってWBC暫定世界ライト級王座を獲得した。再戦でも競り勝ったが、昨年7月、正王者のスティーブンソンとの団体内統一戦で12回判定負けを喫し無冠に戻っている。今回が再起戦になる。
身長175㎝、リーチ177㎝と体格にも恵まれたサウスポーのファイターで、手数も多い。
セペダが仕掛けローチが迎撃の展開か
両者の戦闘スタイルから考えて好戦型のセペダが仕掛け、ローチが迎え撃つ展開が予想される。テクニックではローチが勝ると思われるが、序盤でセペダの攻撃に巻き込まれると態勢の立て直しが難しくなる可能性もある。
<ライト級トップ戦線の現状>
WBA:空位
休養 :ジャーボンテイ・デービス(アメリカ)
WBC:空位
暫定 :ハディエル・エレラ(キューバ)
IBF :レイモンド・ムラタラ(アメリカ)
WBO:アブドゥラー・メイソン(アメリカ)
長いことライト級の主役だったジャーボンテイ・デービス(アメリカ)が昨年3月から活動休止状態になり、WBAから「休養王者」に格下げされ、そのため正王座は空位になっている。WBC王座はシャクール・スティーブンソン(アメリカ)が持っていたが、スーパー・ライト級のWBO王座挑戦に際して"承認料"問題で摩擦が生じ剥奪の憂き目に遭った。今回のラモント・ローチ(アメリカ)対ウィリアム・セペダ(メキシコ)の決定戦はスティーブンソンの後継王者を決める戦いとなる。
WBC暫定王者のハディエル・エレラ(キューバ)は18戦全勝(16KO)の戦績を誇るサウスポーのスラッガー。アマチュア時代に2021年世界ユース選手権で堤麗斗(志成)に敗れているが、プロではひと足早くベルトを手に入れている。近い将来、再び拳を交えることがあるかもしれない。
IBFは24戦全勝(17KO)のレイモンド・ムラタラ(アメリカ)が王座に君臨している。今年1月、東京五輪金のアンディ・クルス(キューバ)を退けて評価を上げたところだ。今回、リオデジャネイロ五輪金のロブソン・コンセイサン(ブラジル)をも退けることができるか。
WBO王者のアブドゥラー・メイソン(アメリカ)は21戦全勝(18KO)の戦績を残している22歳のサウスポーで、身長175㎝、リーチ188㎝と体格にも恵まれている。耐久力に課題を抱えてはいるが、抜群のセンスを備えた逸材だ。直近の2試合では12ラウンドまで勝負が長引いたが、その分、経験値を大きく上げている。
無冠組では、19戦全勝(13KO)のフロイド・スコフィールド(アメリカ)と、ムラタラに惜敗したアンディ・クルスに注目したい。
IBF世界ライト級タイトルマッチ
レイモンド・ムラタラ対ロブソン・コンセイサン
前戦に続いて「五輪金」撃退なるか
コンセイサンは2階級制覇に挑戦
レイモンド・ムラタラ(29=アメリカ)は2025年5月にIBF暫定世界ライト級王座を獲得し、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)の引退にともない正王者に昇格。今年1月の初防衛戦では東京五輪金メダリストのアンディ・クルス(キューバ)を退けた。戦前のオッズが9対4でクルス有利だったため、ムラタラは勝って株を上げたかたちだ。その試合に続いて2戦連続で五輪金を迎え撃つことになる。
バランスのとれた戦力を持つムラタラは構えを右から左にスイッチして戦うこともできる攻撃的な万能型で、「Danger(危険人物)」というニックネームを持つ。過去には攻め急いでダウンを喫したこともあるが、最近は安定感が出てきた印象だ。
挑戦者のロブソン・コンセイサン(37=ブラジル)は2016年に地元で開催されたリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得後にプロ転向。16連勝後、2021年から2023年にかけて世界王座に3度挑んだが、12回判定負け、12回判定負け、12回引き分けと望む結果を出すことができなかった。約2年前、4度目の挑戦でオシャキー・フォスター(アメリカ)に競り勝ってWBC世界スーパー・フェザー級王座を獲得したが、再戦で敗れ在位は4ヵ月の短期に終わった。それを機にライト級に転向し、再起2連勝で2階級制覇に挑む。
身長176㎝、リーチ177㎝と大柄な右ボクサーファイター型で、パンチ力には欠けるものの不規則な動きと懐の深さがあり戦いにくいタイプといえる。戦績は26戦21勝(10KO)3敗1分1無効試合。
総合力で勝るムラタラ有利は不動といえる。揺さぶりをかけながら攻略の突破口を探ることになりそうだ。
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エキサイトマッチ~世界プロボクシング
WBC世界ライト級王座決定戦
ラモント・ローチ vs ウィリアム・セペダ
IBF世界ライト級タイトルマッチ
レイモンド・ムラタラ vs ロブソン・コンセイサン
10/12(月・祝)午後9:00
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