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スーパー・ウェルター級10回戦 ジョバニ・サンティリャン対アバス・バラオウ

(写真左より)ジョバニ・サンティリャン、アバス・バラオウ、ルイス・アルベルト・ロペス

世界挑戦経験者 vs 元世界王者
実力者同士のサバイバルマッチ

 2年前に世界戦を経験しているサウスポーの好戦派、ジョバニ・サンティリャン(34=アメリカ)と、元WBA世界スーパー・ウェルター級王者のアバス・バラオウ(31=ドイツ)がトップ戦線生き残りをかけて拳を交える。現在のランキングはサンティリャンがWBO4位、IBF10位、WBC21位、バラオウがWBA4位、WBO6位、WBC11位。サバイバルマッチを制するのは――。

乱戦で持ち味を発揮するサウスポーのサンティリャン

 サンティリャンは2012年5月にプロデビューし、NABO北米ウェルター級王座を2度獲得するなど32連勝を収めて世界上位に進出。
 2024年5月にはWBO世界ウェルター級暫定王座決定戦に出場したが、ブライアン・ノーマン(アメリカ)に10回KOで敗れた。興味深いのはこのときのオッズで、4対1でサンティリャン有利と出ていたのだ。サンティリャンの人気と実力を裏付ける数字といってもいいだろう。半年後の再起戦で元世界ランカーのフレデリック・ローソン(アメリカ)を1回終了TKOで下し、続く2試合は10回をフルに戦ってともに判定勝ちを収めている。通算戦績は36戦35勝(18KO)1敗。
 身長173㎝、リーチ174㎝とスーパー・ウェルター級にしては小柄な部類に入る。その体格のハンデをカバーするためガードを固めながら前に出て相手に圧力をかけ、中近距離で乱打戦に巻き込むことが多い。ノーマン戦では10回に左右のアッパーを狙い撃ちされて2度の痛烈なダウンを喫して敗れたが、元来は頑丈な方だ。

西アフリカのトーゴにルーツを持つバラオウ

 一方のバラオウは西アフリカのトーゴがルーツだ。トーゴ出身の両親のもとドイツで生まれたが、その後は故国トーゴで暮らし、9歳でドイツに戻ったと伝えられる。アマチュアでドイツ国内選手権で3度優勝したほか欧州選手権優勝、世界選手権でも3位という輝かしい実績を持つ。
 プロデビューは2018年4月で、翌年2月には5戦目で元世界王者のカルロス・モリナ(メキシコ)に勝ってWBCインターナショナル王座を獲得している。次戦で世界挑戦経験者のアリ・フネカ(南アフリカ)に勝つなど順調に白星を重ねたが、2020年8月に元世界王者のジャック・クルカイ(エクアドル/ドイツ)に小差の12回判定負けを喫した。再起7連勝後の昨年8月、最終回に奪ったダウンがダメ押し点となってヨエニス・テレス(キューバ)に勝利。WBA暫定世界スーパー・ウェルター級王座を獲得した。1ヵ月後に正王者に昇格したが、今年1月の王座統一戦でザンダー・ザヤス(プエルトリコ)に惜敗、無冠に戻った。今回が再起戦となる。
 戦績は19戦17勝(9KO)2敗。ガードを比較的高く上げた構えでプレッシャーをかけ、中近距離で左右フック、アッパーなどで攻め立てるタイプといえる。顔面、ボディの打ち分けも巧みだ。ドイツのほかアラブ首長国連邦、イギリス、オーストリア、アメリカ、プエルトリコで試合経験があるのも強みだ。

オッズは11対4 バラオウ有利

 好戦的なサウスポーのサンティリャンが早い段階で仕掛け、バラオウがガードを固めながら慎重に応戦する展開が予想される。乱戦に持ち込むことができればサンティリャンのペース、逆にタイミングや距離を計るような技術戦になればバラオウのペースといえる。
 オッズは11対4、攻防ともにバランスのとれたバラオウ有利と出ている。

<スーパー・ウェルター級トップ戦線の現状>


WBA:ジャロン・エニス(アメリカ)
WBC:セバスチャン・フンドラ(アメリカ)
暫定 :バージル・オルティス(アメリカ)
IBF   :ジョシュ・ケリー(イギリス)
WBO:ジャロン・エニス(アメリカ)
       ジョバニ・サンティリャン vs アバス・バラオウ

 昨年10月にウェルター級の2団体王者だったジャロン・エニス(アメリカ)が参入してから、このクラスの注目度は大きく上がった。左右どちらの構えでも高い戦力を誇るエニスが主役であることは間違いないが、以前から対戦が期待されているWBC暫定王者のバージル・オルティス(アメリカ)も魅力的な選手だ。24戦全勝(22KO)の強打が自慢の攻撃型で、エニスとの一戦に関しても「一発が当たれば」の期待は大きい。ここ数年は故障が多く試合間隔が空き気味なのが気になるところといえる。
 WBC王者のセバスチャン・フンドラ(アメリカ)は身長197㎝、リーチ203㎝とヘビー級並みの体格を持つサウスポーで、ティム・チュー(オーストラリア)に2勝したのに加え今年3月にはキース・サーマン(アメリカ)にも完勝(6回TKO勝ち)。一戦ごとに評価を上げている。エニスやオルティスとの対戦も見てみたいものだが、
 いまのところ統一戦のプランは出ていないようだ。10月に4度目の防衛戦が予定されている。
今年1月、バカラン・ムルタザリエフ(ロシア)とのダウン応酬の激闘を12回判定で制してIBF王者になったジョシュ・ケリー(イギリス)は、7月に初防衛に成功したばかりだが、エニス、オルティス、フンドラと比べると格落ちの印象は拭えない。IBFからはニキータ・チュー対ベン・マホニー(ともにオーストラリア)の挑戦者決定戦の勝者とのV2戦指令が出ていたが、結果は引き分けとなっている。
 こうしたなか行われる今回のジョバニ・サンティリャン(アメリカ)対アバス・バラオウ(ドイツ)の世界ランカー対決の勝者も近い将来、王座への挑戦者として名乗りを挙げる可能性が高い。

スーパー・フェザー級10回戦

ルイス・アルベルト・ロペス対ダニエル・ルーゴ

「El Venado(鹿)」vs「Caballo(馬)」
2階級制覇に照準合わせるロペス

 元IBF世界フェザー級王者で現在はスーパー・フェザー級でWBO6位、IBF12位にランクされるルイス・アルベルト・ロペス(32=メキシコ)の再起第3戦。相手のダニエル・ルーゴ(メキシコ)も打撃戦を好むタイプだけに激しいパンチの応酬が予想される。
 ルイスは2022年12月に相手国でジョシュ・ウォーリントン(イギリス)に12回判定勝ちを収めてIBF世界フェザー級王座を獲得し、同じくイギリスでマイケル・コンラン(イギリス/アイルランド)の挑戦を5回TKOで退けた。さらにジョエト・ゴンザレス(アメリカ)、阿部麗也(KG大和)を下して4度の防衛を果たし、「フェザー級最強」の評価が出るまでになった。そんな矢先のV5戦、アンジェロ・レオ(アメリカ)の左フックを浴びて4対1のオッズがひっくりかえる大番狂わせの10回KO負けで王座陥落。その後、スーパー・フェザー級超の体重で2連勝を収めている。戦績は35戦32勝(19KO)3敗。
 ルーゴは2015年6月のデビューから33戦28勝(19KO)4敗1分の戦績を残している好戦派で、フェザー級のWBC中米カリブ王座を獲得した実績を持っている。最近は元世界王者のマウリシオ・ララ(メキシコ)と10回引き分け、世界挑戦経験者のエデュアルド・エルナンデス(メキシコ)に7回TKO負け、同じく世界挑戦経験者のエドワード・バスケス(アメリカ)に10回判定で敗れている。今回はバスケス戦から3ヵ月での再起戦となる。
 攻撃型同士のカードだけに序盤から目の離せない試合になりそうだ。小柄なロペスは自在に立ち位置を変えながら左右フック、アッパーを強振することが多い。攻撃偏重の傾向があるが、動きもパンチも変則的なため相手にとっては対応が遅れがちになる傾向がある。
 ルーゴも左右フックや右アッパーを顔面、ボディに打ち分けてくる小細工なし好戦派で、相手にとっても自分にとっても危険な距離で戦うことが多い。
 経験値を含めた総合力で勝るロペスが有利であることは間違いなく、オッズは10対1と大差がついている。ロペスが格の違いをみせるとの予想が大勢を占めている一方、ルーゴの強振した右フック、あるいは左フックが番狂わせを起こす可能性も捨てきれない。

◆[WOWOW エキサイトマッチ 放送・配信情報]◆


エキサイトマッチ~世界プロボクシング
S・ウェルター級10回戦
ジョバニ・サンティリャン vs アバス・バラオウ

S・フェザー級10回戦
ルイス・アルベルト・ロペス vs ダニエル・ルーゴ

9/12(土)午前9:00頃~ 先行ライブ配信 WOD
9/14(月)午後9:00 WOWOWライブWOD


◆最新の放送・配信予定などはこちらから◆


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