IBF、WBO世界スーパー・フェザー級王座統一戦 エマヌエル・ナバレッテ対エドゥアルド・ヌニェス
世界戦16度のスイッチヒッター vs KO率90%のファイター
オッズは3対2 ヌニェス有利
3階級制覇の実績を持つWBO世界スーパー・フェザー級王者のエマヌエル・ナバレッテ(31=メキシコ)と、昨年5月に横浜で行われた王座決定戦を制して同級IBF王者になったエドゥアルド・ヌニェス(28=メキシコ)が互いのベルトをかけて拳を交える。実績と経験ではナバレッテが大きく勝っているが、この2年ほどは停滞気味とあってオッズは3対2でヌニェス有利と出ている。
16度の世界戦を経験している3階級制覇王者ナバレッテ
ナバレッテは2018年12月にアイザック・ドグボエ(ガーナ/イギリス)に勝ってWBO世界スーパー・バンタム級王者になり、2020年にWBOのフェザー級、2023年にWBOのスーパー・フェザー級王座を獲得した。2024年5月にはWBOライト級王座決定戦に出場したが、デニス・ベリンチク(ウクライナ)に12回判定負けを喫している。
その後、スーパー・フェザー級のWBO暫定王者、オスカル・バルデス(メキシコ)との団体内王座統一戦で久々の快勝(6回KO勝ち)を収めたものの、次戦は8回無効試合だった。直近の4戦に関してはバルデス戦の1勝(1敗1分1無効試合)だけに留まっており、かつての勢いが失せた印象は否めない。特にスーパー・フェザー級に転向してからは体格(身長170㎝/リーチ183㎝)のアドバンテージがなくなり、馬力で押し切れなくなっている。16度の世界戦(13勝9KO1敗1分1無効試合)を含めた戦績は43戦39勝(32KO)2敗1分1無効試合。
2度の世界戦で判定決着を経験したヌニェス
対照的にヌニェスには勢いだけでなく経験が加わりつつある。2015年9月のプロデビュー戦から10連続KO勝ちを収め、6回判定負けを挟んで再び18連続KO勝ちをマーク。このなかには元世界2階級制覇王者のオスカル・エスカンドン(コロンビア)、元世界王者のシャフカッツ・ラヒモフ(タジキスタン)、世界挑戦経験者のミゲール・マリアガ(コロンビア)を下した勝利が含まれている。そして昨年5月、力石政法(大橋)に12回判定勝ちを収めて空位のIBF世界スーパー・フェザー級王座を獲得した。初防衛戦では2度の世界挑戦経験を持つクリストファー・ディアス(アメリカ)から2度のダウンを奪って判定で退けている。
戦績は31戦30勝(28KO)1敗。直近の世界戦2試合が判定決着ではあるが、それでもKO率は90パーセントを超えている。この階級では身長168㎝/リーチ173㎝と小柄だが、両ガードを高く上げた構えでプレッシャーをかけながら相手に肉薄。一発のパワーは際立ったものではないが回転の速い連打でストップに持ち込むことが多い。
ナバレッテの策の選択に注目
距離を潰して接近戦に持ち込みたいヌニェスに対し、まずはナバレッテがどんな判断をするのか注目したい。リーチを生かしてコントロールしようと試みるのか、あるいはIBF王者の希望に応じて中近距離での戦いを選択するのか。序盤で主導権を握った方が優位に立つことになるが、いずれにしても中盤までには打撃戦に突入するはずだ。オッズはヌニェス有利と出ているが、ナバレッテが経験を生かしてレッスンを施す可能性もある。
TALE OF THE TAPE 両選手のデータ比較表
| ナバレッテ | ヌニェス | |
| 生年月日/年齢 | 1995年1月17日/31歳 | 1997年7月25日/28歳 |
| 出身地 | メキシコシティ(メキシコ) | ロスモチス(メキシコ シナロア州) |
| プロデビュー | 2012年2月 | 2015年9月 |
| 戦績 | 43戦39勝(32KO)2敗1分1NC | 31戦30勝(28KO)1敗 |
| KO率 | 74% | 90% |
| 世界戦 | 16戦13勝(10KO)1敗1分1NC | 2戦2勝 |
| 獲得世界王座 | WBO Sバンタム級 | |
| WBO フェザー級 | ||
| WBO Sフェザー | IBF Sフェザー | |
| 身長/リーチ | 170cm/183cm | 168㎝/173㎝ |
| 戦闘スタイル | 右ボクサーファイター型(スイッチヒッター) | 右ファイター型 |
| ニックネーム | 「Vaquero/バケロ(カウボーイ)」 | 「Sugar(華麗)」 |
エマヌエル・ナバレッテの全世界戦 (16戦13勝10KO1敗1分1無効試合)
| 2018年12月 8日 | アイザック・ドグボエ | 〇12回判定 | (WBO世界スーパー・バンタム級王座獲得) |
| 2019年 5月11日 | アイザック・ドグボエ | 〇12回TKO 防衛1 | |
| 2019年 8月17日 | フランシスコ・デ・バカ | 〇 3回KO 防衛2 | |
| 2019年 9月14日 | ジャン・ミゲール・エロルデ | 〇 4回TKO 防衛3 | |
| 2019年12月 7日 | フランシスコ・オルタ | 〇 4回KO 防衛4 | |
| 2020年 2月22日 | ジェオ・サンティシマ | 〇11回TKO 防衛5 | |
| 2020年10月 9日 | ルーベン・ビラ | 〇12回判定 | (WBO世界フェザー級王座獲得) |
| 2021年 4月24日 | クリストファー・ディアス | 〇12回TKO 防衛1 | |
| 2021年10月15日 | ジョエト・ゴンザレス | 〇12回判定 防衛2 | |
| 2022年 8月20日 | エデュアルド・バエス | 〇 6回KO 防衛3 | |
| 2023年 2月 3日 | リアム・ウィルソン | 〇 9回TKO | (WBO世界スーパー・フェザー級王座獲得) |
| 2023年 8月12日 | オスカル・バルデス | 〇12回判定 防衛1 | |
| 2023年11月16日 | ロブソン・コンセイサン | △12回引分 防衛2 | |
| 2024年 5月18日 | デニス・ベリンチク | ●12回判定 | (WBO世界ライト級王座決定戦) |
| 2024年12月 7日 | オスカル・バルデス | 〇 6回KO 防衛3 | |
| 2025年 5月10日 | チャーリー・スアレス | 8回無効試合 防衛4 |
スーパー・フェザー級トップ戦線 ※2026年2月末時点
WBA:ジェームス・ディケンス(イギリス)
暫定:エルヌール・サメドフ(アゼルバイジャン/ロシア)
WBC:オシャキー・フォスター(アメリカ)
IBF:エドゥアルド・ヌニェス(メキシコ)
WBO:エマヌエル・ナバレッテ(メキシコ)
北米とヨーロッパで王座を分け合っている。実績で飛び抜けているのは3階級制覇のWBO王者、エマヌエル・ナバレッテ(31=メキシコ)だ。世界戦だけで16度を経験しているが、直近の4戦で1勝(1KO)1敗1分1無効試合とかつての勢いはない。昨年5月にIBF王座を獲得したエドゥアルド・ヌニェス(28=メキシコ)は今回の統一戦で世代交代を狙う。
WBC王者のオシャキー・フォスター(32=アメリカ)は6度の世界戦で5勝(1KO)1敗の戦績を残しているが、そのうち3試合は判定が割れる接戦となっている。昨年12月のスティーブン・フルトン(アメリカ)戦では相手が体重超過。それを受けWBCがライト級暫定王座決定戦に変更するという迷走ぶりだったが、完勝したフォスターは暫定王座を返上して常識あるファンや関係者を安心させたものだ。次は元WBA世界フェザー級王者のレイモンド・フォード(27=アメリカ)の挑戦を受けることになっている。
WBA王座はこの試合前時点では、ジェームス・ディケンス(35=イギリス)にアンソニー・カカチ(37=アイルランド)が挑戦することが決まっている。。カカチは闘志を前面に出して戦うサウスポーの好戦派で、2年前にはジョー・コルディナ(34=イギリス)に8回TKO勝ちを収めてIBF王座を獲得した実績も持っている。
この階級には8戦全勝(5KO)の堤駿斗(26=志成)、元IBF王者の尾川堅一(38=帝拳)、1年前にIBF王座決定戦に出場した力石政法(31=大橋)、OPBF東洋太平洋王者の波田大和(29=帝拳)ら日本勢も有力ランカーとして名を連ねている。
WBO中南米、NABF北米ジュニア スーパー・ライト級タイトルマッチ
エミリアーノ・バルガス対アグスティン・キンタナ
親子世界王者狙うバルガス
元南米王者迎えて地域王座の防衛戦
元世界スーパー・ウェルター級王者、フェルナンド・バルガス(アメリカ)の三男、エミリアーノ・バルガス(21=アメリカ)が、2025年に獲得したスーパー・ライト級のWBO中南米およびNABF北米ジュニア王座の防衛戦に臨む。挑戦者のアグスティン・キンタナ(29=アルゼンチン)はWBC中南米王座、南米王座、アルゼンチン国内王座を獲得した実績を持っている。スリリングな試合になりそうだ。
バルガスは2022年5月に18歳でプロデビューし、3年半でに16戦全勝(13KO)を収めている。81パーセントのKO率が示すとおりのパンチ力とスピードに恵まれた新鋭で、WBO傘下の地域王座を獲得したため同団体で5位、WBAでは12位にランクされている。まだ世界のトップ選手との対戦はないが、このまま伸びていってほしい選手だ。
キンタナは2017年3月のプロデビューから9年間に25戦22勝(13KO)2敗1分の戦績を残している。地域王座獲得のほか、2024年12月にアマチュア時代に全米選手権覇者になったこともある13戦全勝(8KO)のホープ、マーク・カストロ(アメリカ)に10回判定勝ちを収めた星が光る。中間距離で左右フックを強振する好戦型で、このところ4連勝を収めている。
オッズは8対1、大差でバルガス有利と出ているが、ともにパンチ力があるだけに初回から目の離せない試合になりそうだ。
◆[WOWOW エキサイトマッチ 放送・配信情報]◆
エキサイトマッチ~世界プロボクシング
IBF・WBO世界S・フェザー級王座統一戦
エマヌエル・ナバレッテ vs エドゥアルド・ヌニェス
5/11(月)午後9:00
◆最新の放送・配信予定などはこちらから◆
【WOWOWエキサイトマッチ公式サイト】 https://www.wowow.co.jp/sports/excite/
【WOWOWオンデマンド】 https://wod.wowow.co.jp/genre/boxing
【WOWOWエキサイトマッチ公式X】 https://x.com/Excite_Match
【WOWOWエキサイトマッチ公式instagram】https://www.instagram.com/wowowexcitematch/
Getty Images