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久保建英がCL決勝トーナメントに登場!王者シティはあのダークホースと対決【CL ベスト16 1st legプレビュー】

 WOWOWで独占生中継しているUEFAチャンピオンズリーグ 2023-24。欧州最強を決める戦いは、日本時間2月14日(水)早朝に決勝トーナメント開幕を迎える。ベスト16に勝ち上がってきたクラブのここまでの戦いを振り返り、1st legを展望する。

2月14日(水)午前4:30 コペンハーゲン vs マンチェスター・シティ

 ヨーロッパを驚きに包んだあのクラブが、ベスト16で昨季王者に挑む。
 バイエルン・ミュンヘン、マンチェスター・ユナイテッドのメガクラブに、欧州トップクラスのタレントを多く抱えるガラタサライが居合わせたグループA。ドイツ王者とともに突破を決めたのは、厳しい下馬評をつけられていたコペンハーゲンだった。マンチェスター・U相手に劇的勝利を収め、敵地バイエルン戦で引き分けるなど強豪と互角以上に渡り合い、ウィリアム・クヴィストらを擁した2010-11シーズン以来のベスト16進出を決めている。

 昨年6月、悲願のビッグイヤーを手にしたマンチェスター・Cは今季もフルスロットル。グループGでは対抗馬と目されたライプツィヒすらも寄せ付けず、全試合3ゴールを挙げての6連勝で蹂躙してみせた。恐ろしいのはチームの主軸、デ・ブライネをここまで欠いていたこと。今年1月中旬に彼が復帰を果たしてからのチームは公式戦全勝中。年末年始に負傷離脱したホーランも復帰し、胸に世界一の称号をつけたシティは、いよいよペップ・サッカーの究極体となりつつある。

 一方的な展開が予想されるカードだが、実は昨季のCLグループステージで対戦した際、コペンハーゲンのホームゲームではスコアレスドローに終わっている。守護神グラバラがPKストップを含むビッグセーブを連発し、前半終了間際にシティが退場者を出してからは、コペンハーゲンが攻勢に出る場面も多く見られた。ホームチームとしてはしぶとく戦ったこの一戦を再現したいところだ。
 いずれにしても1st legが勝負を大きく分けるのは間違いないだろう。コペンハーゲンが引き分け以上で終わるようなことがあれば――今季最大のアップセットも現実味を帯びてくる。

2月14日(水)午前4:30 ライプツィヒ vs レアル・マドリード

 グループステージでマンチェスター・Cに及ばなかったライプツィヒだが、それでも残り4戦を全て勝利して危なげなく決勝T進出。チームを牽引したのはチャンスメイクからフィニッシュまで攻撃の全てのタスクをこなしたシャヴィ・シモンスと、6試合で4ゴールを記録したオペンダ。特に後者はうち3得点を王者マンチェスター・C相手に挙げており、欧州トップクラスにも通じる個の実力を示した。さらに、負傷でシーズン前半のほとんどを欠いたダニ・オルモが復帰し、充実の陣容でベスト16に臨む。

 今季のCLグループステージで6連勝を飾ったのはマンチェスター・Cともう1クラブ、それが過去14度の欧州制覇を誇るレアル・マドリードだ。Matchday 1に挙げた90+4分の劇的決勝弾を皮切りに、ベリンガムは出場した4試合連続ゴール。ヴィニシウスやロドリゴら前線のタレントが違いを見せ、ナポリ、ブラガら曲者が揃うグループCをあっさりと突破した。

 R・マドリードにとっての悩みの種は守備陣に負傷者を多く抱えていることだろう。とりわけセンターバックの人材が枯渇し、今月12日のジローナ戦では本来右SBのカルバハルと、MFが本職のチュアメニが中央でコンビを組んだ。一方で前線はホセル、ブライム・ディアスなどが躍動し、誰が出場しても点を取れる状態。グループステージ同様、攻撃の応酬で力量の差を見せるのが鉄壁の勝ちパターンか。
 ライプツィヒは先述のオペンダがリーグ戦でも15得点を挙げるなど好調。ホームでの1st legは決して引くことなく、エースにボールを集めて先勝を狙いにいきたい。

2月15日(木)午前4:40 ラツィオ vs バイエルン・ミュンヘン

 ラツィオはMatchday 1でGKプロヴェデルが90+5分の同点弾、続くMatchday 2では90+5分にペドロの決勝ゴールで勝利するなど、劇的な試合を演じてCLでのボルテージを膨らませてきた。敗戦を喫して迎えたMatchday 4~5の佳境ではエース、インモービレのゴールで勝利を挙げて、実力伯仲のグループEを理想の形で勝ち抜け。セリエAでは現在9位にとどまり順調とはいえないだけに、欧州での戦いにかける想いは一層強いはずだ。

 バイエルンは難なくグループAを突破。コペンハーゲンに引き分けた以外は全勝し、難敵マンチェスター・U相手にもスコア以上の完璧な戦いを見せた。

 ベスト16進出を決めたラツィオだが、その後の国内での戦いは芳しくない。特にインテル、ナポリ、アタランタといった強豪クラブ相手に勝てておらず、欧州中の猛者が集う決勝トーナメントでの戦いは苦労しそうな予感だ。
 バイエルンの懸念は相次ぐ主力の負傷離脱。あまりの多さにガラタサライからDFボエを獲得、そして来夏の加入が決まっていたブライアン・サラゴサ(←グラナダ)を前倒しでチームに加えたほど。CLにむけて弾みをつけたかった直近のリーグ戦では、今季公式戦無敗のバイヤー・レヴァークーゼン相手に0-3の完敗。ビッグイヤー奪還に燃えるチームとは裏腹に、万全とはいえない状態でベスト16を迎える。
 カギを握るのはストライカー。ラツィオは良くも悪くも得点をインモービレに頼る形となっており、エースがその期待に応えられるか。バイエルンのケインは公式戦28戦28発とさすがの得点力。喉から手が出るほど欲しいタイトルを、自らの力で手繰り寄せたい。

2月15日(木)午前4:30 パリ・サンジェルマン vs レアル・ソシエダ

 全サッカーファン垂涎の "死の組" グループFを突破したパリ・サンジェルマン。当初の期待を大きく上回る大接戦で、一筋縄ではいかなかった。
 結果的に首位で突破したドルトムントにはMatchday 1で勝利したものの、最下位に終わったニューカッスルには1-4で完敗。まるでジャンケンのように互いの相性が嚙み合う展開だった。Matchday 6を迎え全チームにグループステージ突破の可能性がある中、PSGはドルトムントに引き分けたものの、もう一方の試合で勝利したミランに救われる形で決勝トーナメント進出を決めた。

 10シーズンぶりのCL出場となったR・ソシエダは、ブライス・メンデスが開幕3試合連続ゴールと躍動。また攻撃陣に負けじとGKレミーロを中心に堅守を披露し、出場32クラブで最少の2失点、6試合を戦って無敗でグループステージを終えた。インテル、ベンフィカ、ザルツブルクと近年のCLでは経験値のあるクラブを抑え、首位でグループDを突破している。

 AFCアジアカップで日本と韓国が決勝まで進めなかったため、久保建英とイ・ガンインがともに1st legまでスケジュールに余裕をもって合流する。マジョルカ時代に共闘し、今も連絡を取り合う親友同士が相まみえるのはカタールの地ではなく、CLの舞台となりそうだ。互いに攻撃のピースとして欠かせない選手。盟友への想いを燻らせつつも、ピッチ上で激しくマッチアップする姿に期待したい。
 R・ソシエダは20シーズンぶりのCLベスト16、そしてここを突破すればクラブ史上初の快挙であるベスト8進出(※チャンピオンズカップは除く)。対するPSGは従来の "スーパースター路線" を脱却し、念願の欧州初制覇へ実力者を集めるチーム作りに舵を切った。この方針が実を結ぶのか、熱狂的なパリサポーターが固唾をのんで見守る一戦となる。

【ベスト16 1st leg 放送・配信スケジュール】

2月14日(水)
午前4:30 コペンハーゲンvsマンチェスター・シティ(解説:田中隼磨 / 実況:西岡明彦
午前4:30 ライプツィヒvsレアル・マドリード(解説:坪井慶介 / 実況:横内洋樹

※いずれも午前4:15より英語実況解説を配信開始(配信のみ)

2月15日(木)
午前4:30 パリ・サンジェルマンvsレアル・ソシエダ(解説:佐藤寿人 / 実況:安井成行
午前4:40 ラツィオvsバイエルン・ミュンヘン(解説:林陵平 / 実況:藤田崇寛

※いずれも午前4:15より英語実況解説を配信開始(配信のみ)

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