スーパー・ライト級10回戦 ブライアン・フローレス対ホセ・ヌニェス
長身のフローレス vs サウスポーのヌニェス
上位進出をかけた強豪対決
スーパー・ライト級でWBC11位、IBF15位にランクされるブライアン・フローレス(30=メキシコ)と、WBA5位、WBC23位に名を連ねるホセ・ヌニェス(28=パナマ)が世界上位進出をかけて拳を交える。体格や攻撃力ではフローレスが勝るが、サウスポーのヌニェスは前戦でパリ五輪金メダリストを左フック一発で屠っているだけに予断禁物のカードといえる。
今年1月にWBC中米カリブ王座を獲得したフローレス
フローレスは2014年5月にプロデビュー。最初の8戦は7勝(2KO)1分とKO率は高くなかったが、以後は19連勝(13KO)を収めて頭角を現した。2024年8月、リオデジャネイロ五輪出場経験を持つ世界ランカーのリンドルフォ・デルガド(メキシコ)との無敗対決に臨んだが、接戦のすえ10回判定で敗れた。3回に喫したダウンとローブローによる減点がなければ違った結果になっていたかもしれない惜敗だった。再起戦を挟み今年1月にはWBC中米カリブ王座を獲得。7月に試合で10回判定勝ちを収めたあと今回のヌニェス戦に臨む。
175㎝の長身で、相手が出てこない場合は自ら適度な距離をキープしながら圧力をかけ、接近した際には左右フック、アッパーを顔面とボディに打ち分ける。一方、相手が出てきたときは自ら下がって空間をつくり、左右フック、アッパーで迎え撃つことが多い。ニックネームは俊才、俊英、神童といった意味を持つ「Nino Maravilla」。
戦績は31戦29勝(16KO)1敗1分。
21戦無敗の迎撃型サウスポーのヌニェス
ヌニェスは2016年10月に18歳でプロデビューし、ふたつの引き分けとひとつの無効試合を挟んで18連勝(8KO)と無敗をキープしている。3年前には、のちに世界挑戦するオマール・サルシド・ゴメス(メキシコ)に10回判定勝ち。さらに今年4月にはパリ五輪金メダリストのエリスランディ・アルバレス(キューバ)からカウンターの左フックで痛烈なダウンを奪い、2回TKO勝ちを収めている。
その一方、アルバレス戦の1年前には2回に3度のダウンを喫して一度はTKO負けを宣告されるなど、危うい試合もあった。このときは試合後に相手のドーピング違反が発覚して無効試合になっているが、アルバレス戦でも初回にダウンを喫しており、打たれ強いタイプではなさそうだ。
右腕を下げて構えるサウスポーのボクサーファイターで、迎撃型といえる。
中長距離から攻めるフローレス カウンターを狙いたいヌニェス
試合はフローレスの現在の居住地であるラスベガスで行われる。したがって総合力に加え地の利もあるフローレス有利は動かしがたいところといえる。リスクを排除した適度な距離をとりながらプレッシャーをかけ、優位性を保ったうえでポイントを計算しつつ試合を進めていくことが考えられる。
「意外性の男」ヌニェスは中近距離での戦いで勝機を探ることになりそうだ。フローレスが接近を図ってきた瞬間にカウンターを合わせられるかどうか。または相手の打ち終わりに左フックを当てることができるか。緊張感のある試合になりそうだ。
<スーパー・ライト級トップ戦線の現状>
WBA:ゲイリー・アントゥアン・ラッセル(アメリカ)
WBC:ダルトン・スミス(イギリス)
暫定 :イサック・クルス(メキシコ)
IBF :空位
WBO:シャクール・スティーブンソン(アメリカ)
今年1月、シャクール・スティーブンソン(アメリカ)がテオフィモ・ロペス(アメリカ)に12回判定勝ちを収めてWBO王座を獲得。これによってスティーブンソンが主役に躍り出て、WBA王者のゲイリー・アントゥアン・ラッセル(アメリカ)が準主役という立場になった印象だ。このオリンピアンふたりが統一戦を行うのが活性化の最たるものといえるが、ビジネスの問題があり簡単には決まりそうもない。現にWBOはスティーブンソンに対し、ライト級からの転級者、レイモンド・ムラタラ(アメリカ)との指名防衛戦を義務化しており、また当のスティーブンソンは契約していたプロモーターの元を去っており、先行きは不透明といった状態だ。
ラッセルは相変わらず試合間隔が空き気味で、2023年以降は年1回の登場ペースとなっている。今年も2月に平岡アンディ(日本)との防衛戦をこなしただけで、現時点では次戦に関して具体的な日程は挙がっていない。
WBC王者のダルトン・スミス(イギリス)は今年1月、タフで危険なスラッガー、スブリエル・マティアス(プエルトリコ)を4回TKOで下して戴冠を果たし、10月には元王者のアルベルト・プエジョ(ドミニカ共和国)に競り勝って初防衛に成功している。20戦全勝(14KO)の戦績を残している攻撃型だが、現時点では3番手の位置づけになりそうだ。
ランカーでは元WBO世界ライト級王者のキーション・デービス(アメリカ)、前出のムラタラ、IBF王座決定戦に出場するはずだったリンドルフォ・デルガド(メキシコ)とアルツール・ビヤルスラノフ(ロシア/カナダ)、15戦全勝(12KO)のアダム・アジム(イギリス)、18戦全勝(15KO)の22歳、エミリアーノ・バルガス(アメリカ)、WBO4位、IBF5位にランクされる19戦全勝(18KO)のエルネスト・メルカド(アメリカ)らに注目したい。
◆[WOWOW エキサイトマッチ 放送・配信情報]◆
エキサイトマッチ~世界プロボクシング
S・ライト級10回戦
ブライアン・フローレス vs ホセ・ヌニェス
11/14(土)午前10:00頃 先行ライブ配信
11/16(月)午後9:00
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