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WBO世界スーパー・フライ級王座決定戦 寺地拳四朗対イスラエル・ゴンサレス

(写真左より)寺地拳四朗、イスラエル・ゴンサレス、秋次克真、ヘルラン・ゴメス

仕切り直しの3階級制覇挑戦
ゴンサレスは5度目の大舞台

 ライト・フライ級とフライ級の元2団体統一王者、寺地拳四朗(34=BMB)が、3階級制覇をかけてWBO世界スーパー・フライ級王座決定戦に臨む。相手はイスラエル・ゴンサレス(29=メキシコ)。こちらは5度目の世界挑戦で初戴冠を狙う。海外のスポーツブックのオッズが10対3と出ているように寺地有利は不動のカードだが、高い評価を受けているゴンサレスを相手に寺地がどんなパフォーマンスを見せるのか。

19度目の世界戦に臨む寺地だが不安材料も...

 寺地はアマチュアを経て2014年8月にプロデビューし、12年間で27戦25勝(16KO)2敗の戦績を収めている。特記事項としては27戦のうち2/3に相当する18戦が世界戦(16勝11KO2敗)であることだ。世界戦で拳を交えたのべ18人のうち、自らが王座を明け渡した矢吹正道(緑)とリカルド・サンドバル(アメリカ)を含めて13度が世界王者経験者との対戦だった。対峙した選手の質という点も申し分ないといえる。さらに軽量級でありながら59パーセントと高いKO率を誇る点も忘れてはなるまい。
 距離とタイミングの計り方が巧みなだけでなく、こうしたデータからも仕留める能力
にも長けていることが分かる。
 ただ、今回に限ってみれば昨年7月にフライ級の2団体王座を失ってから約1年ぶりの再起戦であること、スーパー・フライ級に上げて初戦になること、昨年12月の世界戦が中止になったことを受けた仕切り直し戦であることなど不安視される点がいくつかあるのも事実だ。また、自身が「ボクシング人生としてみれば最終章に近い」というように34歳という年齢も気になることのひとつといえる。それでも寺地は自信満々に「順調に調整できたし、パンチの切れも増した」と話す。

挫折のたびに這い上がってきた実力者

 周囲に不安を与えている理由の最たるものは、挑戦者のゴンサレスが経験豊富な実力者だということではないだろうか。こちらもプロデビューは寺地と同じ2014年で、12年間に39戦32勝(12KO)5敗2分の戦績を残している。
 この間、スーパー・フライ級で4度の世界戦を経験したが目的は達成できていない。最初の挑戦は2018年2月で、このときはIBF王者のジェルウィン・アンカハス(フィリピン)に10回TKOで敗れた。以後、WBA王者のカリド・ヤファイ(イギリス)、WBA王者のローマン・ゴンサレス(ニカラグア/帝拳)、WBC王者のジェシー・ロドリゲス(アメリカ/帝拳)にいずれも12回判定負けを喫している。その都度這い上がり、今回の5度目の挑戦に繋げている。
 身長168㎝、リーチ175㎝とこの階級の中では体格に恵まれた右ボクサーファイター型で、ワンツーから左右フックを顔面とボディに打ち分ける好戦型だ。

<寺地拳四朗 全世界戦>


■2017年
5月20日 ガニガン・ロペス 〇12回判定    
       (WBC世界ライトフライ級王座獲得)
10月22日 ペドロ・ゲバラ 〇12回判定 防衛1 
12月30日 ヒルベルト・ペドロサ 〇4回TKO 防衛2
 
■2018年  
5月25日 ガニガン・ロペス 〇2回KO 防衛3 
10月7日 ミラン・メリンド 〇7回TKO 防衛4 
12月30日 サウル・フアレス 〇12回判定 防衛5

■2019年
7月12日 ジョナタン・タコニング 〇4回TKO 防衛6
12月23日 ランディ・ペタルコリン 〇4回TKO 防衛7

■2021年
4月24日 久田哲也 〇12回判定 防衛8
9月22日 矢吹正道 ●10回TKO
     (WBC世界ライトフライ級王座失う)

■2022年
3月19日 矢吹正道 〇3回TKO
     (WBC世界ライトフライ級王座奪回)
11月1日 京口紘人 〇7回TKO 防衛1
     (WBA世界ライトフライ級王座獲得=2団体王座統一)

■2023年
4月8日 アンソニー・オラスクアガ  〇9回TKO 防衛2
9月18日 ヘッキー・ブドラー 〇9回TKO 防衛3

■2024年
1月23日 カルロス・カニサレス 〇12回判定 防衛4
10月13日 クリストファー・ロサレス 〇11回TKO
     (WBC世界フライ級王座獲得)

■2025年
3月13日 ユーリ阿久井政悟 〇12回TKO 防衛1
     (WBA世界フライ級王座獲得=2団体王座統一)
7月30日 リカルド・サンドバル ●12回判定
     (WBA、WBC世界フライ級王座失う)

<スーパー・フライ級トップ戦線の現状>


WBA:ダビド・ヒメネス(コスタリカ)
WBC:空位   ※坪井智也(帝拳) vs リカルド・マラジカ(南アフリカ) 9.27
IBF:アンドリュー・モロニー(オーストラリア)
WBO:空位   ※寺地拳四朗(BMB) vs イスラエル・ゴンサレス

 WBA、WBC、WBOの3団体統一王者だったジェシー・ロドリゲス(アメリカ/帝拳)が王座を返上したため、無風が一転して混戦状態になった。しばらくはこの状況が続きそうだ。
 WBA王者のダビド・ヒメネス(コスタリカ)は2024年4月に暫定王座を獲得。昨年3月と7月に防衛戦を行い、ロドリゲスの王座返上にともない正王者に昇格した。4年前には現WBA、WBC世界フライ級王者のリカルド・サンドバル(アメリカ)に競り勝ち、敗れたもののWBA世界フライ級王者だったアルテム・ダラキアン(アゼルバイジャン/ウクライナ)にも善戦している。しかし、1年以上も試合から遠ざかり、存在感は薄くなっている。
 この6月、IBF王座の持ち主がウィリバルド・ガルシア(メキシコ)からアンドリュー・モロニー(オーストラリア)に変わった。6年ぶりに王座返り咲きを果たした元WBA王者のモロニーは正統派の右ボクサーファイター型だが、中谷潤人(M.T)に痛烈なKO負けのイメージを払拭するためにはもう少し時間が必要かもしれない。
 無冠組では実績十分のローマン・ゴンサレス(ニカラグア/帝拳)がWBA4位、元2団体王者のフェルナンド・マルチネス(アルゼンチン)がWBC3位、WBA11位につけている。元WBA世界フライ級王者でスーパー・フライ級に転向した現在はWBA2位、WBO3位、WBC5位、IBF7位にランクされているユーリ阿久井政悟(倉敷守安)にも遠からずチャンスが回ってきそうだ。WBO2位、IBF3位、WBA5位、WBC14位のWBOアジアパシフィック王者、川浦龍生(三迫)も控えている。

119ポンド(53.9㎏)契約8回戦

秋次克真対ヘルラン・ゴメス

凱旋初勝利狙う秋次

 和歌山県出身の秋次克真(28=日本/アメリカ))は10代のときにアメリカに渡り現地でプロデビュー。2018年から2025年まで14連勝(4KO)をマークした。このなかには世界挑戦経験者のアストン・パリクテ、ジョナス・スルタン、ビンセント・アストロラビオ(いずれもフィリピン)を3連破した勝利も含まれる。世界ランキング入りも果たし、今年4月には"逆輸入"のかたちで日本のリングに上がった。しかし、気負いが目立ってオーバーペースになり、中盤から失速してホセ・カルデロン(メキシコ)に10回判定で惜敗。今回が再起戦となる。立ち位置を変えながらテンポよくワンツーを繰り出すサウスポーのボクサーファイター型だ。
 フィリピンのネグロス島出身のヘルラン・ゴメス(26=フィリピン)は17戦14勝(10KO)3敗の戦績を残している強打者で、「ネグロス・ヒットマン」のニックネームを持つ。昨年12月には元世界王者のジェーソン・モロニー(オーストラリア)に4回TKO負けを喫しているが、過去には元世界ランカーのピグミー・ゴーキャットジム(タイ)に4回TKO勝ち、世界挑戦経験者のイークタワン・BTU・ルアバイキング(タイ)に1回KO勝ちの実績がある。
 ともに再起戦となるが、凱旋初勝利を狙う秋次に注目したい。

◆[WOWOW エキサイトマッチ 放送・配信情報]◆


エキサイトマッチSP
WBO世界S・フライ級王座決定戦
寺地拳四朗 vs イスラエル・ゴンサレス

119ポンド契約8回戦
秋次克真 vs ヘルラン・ゴメス

スペシャルゲスト:寺地拳四朗(BMB)

9/28(月)午後9:00 WOWOWライブWOD


◆最新の放送・配信予定などはこちらから◆


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(C)Naoki Fukuda

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