WOWOWニュース

中位脱出へ、2つの強豪が直接対決!解説・戸田和幸氏の注目ポイントも【プレミアムマッチ Matchday 6 プレビュー】

 WOWOWで独占生中継するUEFAチャンピオンズリーグ2024-25は、日本時間12月11日(水)〜12日(木)にリーグフェーズのMatchday 6が行われる。
 WOWOWでは各節で絶対に観ておくべき、注目の1試合を「プレミアムマッチ」としてお届け。キックオフがもっと待ち遠しくなる試合前のコンテンツやデータはもちろん、試合週の金曜日に放送・配信の『チャンピオンズリーグダイジェスト!』では解説者による深掘りレビューを行う充実のラインナップをご用意する。

 リーグフェーズMatchday 6のプレミアムマッチはこちら。

12月12日(木)午前4:50 ユヴェントスvsマンチェスター・シティ

 サッカーとは諸行無常のスポーツである。ルールの変更、戦術のトレンドは進化し続け、長い歴史の中で常に頂点にい続けるクラブなど存在しない。今回対戦する2クラブは、そんな変わりゆくサッカー界を熟知しているのではないだろうか。

 常にイタリア・カルチョの代表格としてその座に君臨する名門ユヴェントス。前人未到のセリエA 9連覇や、その間に2度、CLファイナルに進出するなど、2010年代の輝かしい成績は誰もが知るところ。しかし前経営陣による財務違反の制裁により、昨季はUEFA主催大会から事実上の締め出しを食らった。

 同じく2010年代、イングランドの地で同じように黄金期を迎えたのがマンチェスター・シティ。潤沢な資金力で瞬く間に欧州屈指のメガクラブへと駆け上がり、ペップ体制になってからはその地位を確固たるものにした。今や彼らの強さを説明するまでもないが、そこに陰りが見えてきたのはつい最近のこと。

 10月末から公式戦5連敗、そして7戦未勝利と大不振に陥り、ペップ・シティの強さが絶対ではないことが証明された。

 そんなサッカー界の酸いも甘いも経験する両チームが、佳境のリーグフェーズMatchday 6で激突する。

 現在国内リーグでは6位、CLでは19位のユヴェントスと国内リーグは4位、CLでは17位とかなりの不振に陥っているマンチェスター・シティ、共に本来いるべき順位からは下に位置するチーム同士の対戦。ここまで5節を終えての勝ち点は共に8、(ベスト16ストレートインとなる)リーグフェーズ8位以上に入る為には絶対に落とせない試合となりました。

⚫︎注目ポイント : ユヴェントス

 ユヴェントスはモッタ新監督就任以降国内リーグは6勝9分と負けなし、CLもシュトゥットガルト戦での敗戦のみと負けが非常に少ない中でここまで来ていますが、保持率は高い傾向にある中で如何に崩して侵入するところまで到達出来るかが現状の課題だと感じています。

 失点が非常に少ない事からもバランスを重視し、非保持にもきちんと取り組みながら、保持ベースでのスタイルの構築に取り組んできていますが、サイドバックのタスクを含めた保持局面での質を高められるかが重要になりそうです。

 目指しているスタイルから考えた時に、フランシスコ・コンセイソンのイキの良さ、コープマイネルスの戦術対応能力、復帰したヴラホヴィッチのフィニッシュワークといったものを如何に引き出せるか、その為の後方からの安定した前進が作れるかが、求められます。

 相手を考えると中盤センターの人選も非常に重要になりますが、展開の予想からロカテッリとテュラムが非保持の時間が長くなっても対応出来るのではないかと思います。

 またサイドバックの保持時のポジション、タスクについては選手によってまだ理解と実践レベルに違いがありそうですが、マンチェスター・C相手にどのようにプレーさせるのか、非保持から試合構築を考える可能性もあるので人選含め注目したいです。

⚫︎注目ポイント : マンチェスター・シティ

 アウェイチームのマンチェスター・Cはロドリがいなくなって以降、保持の質はもちろんですがトランジションや非保持での対応だけでなくコーチングといった見えにくい部分も含め、中々安定したパフォーマンスが発揮出来ず苦労が続いています。

 主力の高齢化やオフを含めたプレシーズンの短さが身体面に影響を与えている事も間違いなく、プレッシングやトランジション局面での寄せや対応の遅れが顕著に表れていますし、決定的なチャンスも作るものの、カウンターやプレスの漏れから非常に危険な場面も作られるといった試合が続いています。

 元々スカッドの人数が少ない上にいま起用出来る選手に限りがあり、高いレベルで全てを行わなければ成立しないグアルディオラのフットボールは、揃わない要素が多過ぎるのだと思います。

 個人的に気になるところはハーランドの使い方で、押し込んで狭いスペースに侵入してのスタイルだと彼の圧倒的フィジカルとフィニッシュの力が生かされず、保持に傾き過ぎると試合から消えてしまう場面が多くなり相手にとって脅威の存在ではなくなってしまう事があります。

 ここはチームタクティクスの部分なので難しいところですが、スペースが残されている状況でクロスやスルーボールをハーランドに送るような攻撃があると彼自身の能力はより発揮されると思います。が、縦に全体が伸びるとスプリント力や対人に高い能力を持つMFが足りない為にトランジションが更に難しくなる可能性もあるのが悩ましいところです。

 選手起用のところでは、グリーリッシュのインサイドハーフ起用を期待しています。これは先週のノッティンガム・フォレスト戦で見られ、10月に行われたイングランド代表の試合でも良いパフォーマンスを見せていましたが、簡単にボールを失わずに時間を作る力があり、パスも上手く走れて闘えるグリーリッシュのインサイドハーフは今のシティには必要なピースにも思えます。

 ギュンドアンが加齢によりフィジカル面は明らかに低下している事を考えても、こうした起用の工夫は必要ではないかと思います。

 もう1人、ウィンガーにはやはりドクが必要です。ユヴェントスのコンセイソンも同様ですが、やはり独力で局面を変えられる打開力は相手組織に歪みを作ります。抜群の瞬発力とコンタクトに強い身体を持ち、ロナウジーニョのように上半身を柔らかく使いながら一瞬で相手を抜き去る力があるドクの存在はグアルディオラにとって非常に重要になるんじゃないかと思います。

 DF陣のパフォーマンスが不安定なところもあるので、どのような起用と展開になるか予測しづらいですが、シティはあくまでもシティとしてプレーするという事だけは間違いないと思います。

【放送・配信情報】

ユヴェントスvsマンチェスター・シティ : Matchday 6

解説 : 戸田和幸 / 実況 : 安井成行

12月12日(木)午前4:50 WOWOWプライムWOD

 なおユヴェントスvsマンチェスター・シティの一戦は、12月13日(金)午後11:00放送・配信の『チャンピオンズリーグダイジェスト!』でも、解説の坪井慶介氏とともに徹底分析する。

【放送・配信情報】

チャンピオンズリーグダイジェスト!
リーグフェーズ Matchday 6

解説 : 坪井慶介 / 進行 : 横内洋樹、宮脇美咲 / ハイライト実況 : 柄沢晃弘

12月13日(金)午後11:00 WOWOWライブWOD

また翌Matchday 7のプレミアムマッチはパリ・サンジェルマンvsマンチェスター・シティをお届け。こちらもトップ8フィニッシュへ正念場を迎えるビッグクラブ同士の対決だ。

【放送・配信情報】

パリ・サンジェルマンvsマンチェスター・シティ : Matchday 7

解説 : 安永聡太郎 / 実況 : 西岡明彦

1月23日(木)午前4:50 WOWOWプライムWOD

記事をシェアする
  • line

Getty Images

×

PAGE TOP